「つつんで、ひらいて」
2020.2.1  岡崎

装丁家・菊地信義氏に密着したドキュメンタリー映画を観てきました。「つつんで、ひらいて」って、装丁という行為をうまく言い表した上手いタイトルですね。

 

菊地氏はパソコンには一切触れず、手作業で基本的なタイトル文字を組み上げてからオペレーターにパソコン上で再現させ、口頭で細かく指示をいれて行くというスタイルのようです。
ハサミやテープを使って切り貼りしながらレイアウトしたり、届いた紙材を嬉しそうに愛でたり独立した頃から打ち合わせにはずっと近所のお気に入りの喫茶店を使っていたりとデザイナーというより職人的な仕事ぶりが印象的でした。

 

映画にも登場するお弟子さんの水戸部功氏はデジタルネイティブ世代で、最初から画面上でスケッチするようにデザインすると言います。明朝主体の菊地氏とゴシックで組む水戸部氏のスタイルの違いも対照的で面白いです。

 

映画の中で菊地氏の「自己模倣をするな」というセリフがあり、これはデザイナーとしては刺さる言葉でした。新しい表現を求めて進化し続けているからこそ、今でも第一線で装丁家として活躍できるのでしょう。
映画は先週で終わってしまいましたが、機会があればもう一度観てみたい映画です。

 

 

渋谷シアター・イメージフォーラムは渋谷駅から少し離れた小洒落た映画館でスクリーンは小さいけどなかなか良い感じの佇まいです。