2025年に出会えてよかった本
2025.12.16  萩原

本はその時のコンディションによって受け止め方が変わりますが
2025年を振り返り「あのときに読んでよかった」1冊

 

イリナ・グリゴレ『優しい地獄』(亜紀書房)

 

ルーマニア出身の文化人類学者イリナ・グリゴレさんのエッセイ。
まずおどろくのは母語ではない日本語で書かれているということ。

幼い頃の記憶や、とても感覚的なイメージも繊細に綴られています。
ときどき、こんな風に表現するのか とハッとする瞬間があり
その小さな引っかかりが心に残ります。

かつて映画監督を目指していたりコンテンポラリーダンスを学んだり
感情や記憶と距離を保ち、言葉以外の表現を辿ってきたことも
内側にあるものを外に出すための選択だったのかな と、思いました。

 

文平銀座さんの装丁も素敵です。

 

来年はどんな本に出会えるかな。